NPOいわて地域づくり支援センター


by iwasen_icsc_2005
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3年ぶりに裸まつり開催!(1月23日)

 地域づくりをお手伝いしている西和賀町湯之沢地区で、3年ぶりに裸まつりが開催されました。
 いわせんも入って、地元学から地域づくり計画を作ったのが3年前の平成22年。その時からの悲願がようやく実現しました。

 湯之沢の裸祭りは、旧暦の12月12日、山の神の日に行われるということです。謂れとして、この日は田の神が山の神に変身する日ということで、これから集落の男たちはマタギになり、山に入るということで、そのために体を鍛える、気合を入れるという意味で始まったのだと教えてもらいました。田から山へ…。昔の暮らしぶりを彷彿とさせるようなお祭りでした。

 日も沈む17時に公民館に集合。水に入る男たちが、上半身裸になって餅つきをします。今年は、湯之沢出身の消防士らが町外から同僚を連れて駆け付けたので、筋肉隆々の男たちが餅つき…。これだけで眼福・・いえいえ、すごい迫力です。
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 ついた餅で、女たちが「力餅」をつくります。このお餅、あんこがまぶしてあるから甘いのかと思ったら、しょっぱいお餅。しょっぱいから、いくつでも食べられます。お餅が貴重だった当時は、ごちそうだったんだろうなあ。
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 6時、男たちは、山づみ神社へ移動して、社内でふんどし姿に着替えます。
 公民館から山づみ神社への道中、頭の上ほどの雪の道を歩きます。この日は、雪も風もなく、静かな雪の夜となりました。夜に雪が降らないのは、今年になって初めてで、珍しいと言っていました。
 地域づくりの一環として、宝くじが当たって、裸まつりの行灯が新調されました。この日、煌々と道中を照らします。
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 灯篭もデザインは、地域づくりの中で、みんなで考えました。絵は、岩手大学の学生が書きました。明りにすかすとどうなるか悩んだけど、いいね~!
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 神社の鳥居が雪に浮かびます。
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 境内では薪が燃やされていて、暖とられていました。そこに、去年のお札を持ってくる子供も。地域のお祭りであることを感じます。(…私も持ってくれば良かった)
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 社内は裸の男たちでごった返して、裸のお尻がはみ出ています。これだけで、エネルギッシュなお祭りだなあ・・。
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 水垢離をする淵は、この神社から500mほど離れたところにあります。男たちは裸で走って移動するので、観覧者は先回り。今日初めて見に来た岩手大の女学生たちも特等席を確保して大喜び。
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 いよいよ、男たちが掛け声をかけながら、走りこんできました。足元は草鞋に裸足です。見るからに寒そうだけど、体からは湯気が上がって、なんだか神がかりです。
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 淵に入って、みんなで手をつないで、3度ほど水に体を沈めて、再び走って神社に戻ります。何より、この帰りの足が、一番つらいらしい。
 男衆の皆さん、お疲れ様でした。見ているほうも熱くなりました!

 水垢離から戻ると、直会(なおらい)です。打ち上げ、かと思ったら、「神事が終わった後の宴会(打ち上げ)と解されているが、本来は神事を構成する行事の一つである。神霊が召し上がったものを頂くことにより、神霊との結びつきを強くし、神霊の力を分けてもらい、その加護を期待するのである。また、神饌が食べられるものであるという証でもある。神社から餅などを頂く場合、直らうと言う場合がある。これも似た意味である。」とのこと。これも儀式の一つ、心して、参加しなければ…。
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 なんちゃって、始まれば、いつもの盛り上がり。でも、今年は学生や消防士も参加したので、若い人も多く盛り上がり、地域の人も感激していました。
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 実は、今回の裸まつりは、地域にとって、重要な意味のある裸まつりでした。
 湯之沢地区は、昭和30年代ごろまで地区の上のほうに鉱山があり、とても栄えていましたが、鉱山が閉鎖されたため、道路そばに集団移転が行われました。そのため、現在の湯之沢地区は、元から今の場所にいた班と上から移動してきた班の2つで構成されています。裸まつりは鉱山があった場所で行われてきたお祭りで、下に移転した時に神社も祭りも下に移され、これまで続けられてきました。
 なので、お祭りの主催者は神社の別当さんです。でも、他の地域と同様、この地域でも少子高齢化が進み、鉱山集落だけでお祭りを維持することが難しくなってきました。また、不幸があればお祭りは中止です。昨年も、一昨年も集落内の不幸のために実施されませんでした。けれど、最近は外からの参加者も多く、ぎりぎりにならないとやるかどうかわからないという難しさ、参加者の少なさもあり、これまでの運営方法を少し改めて、新旧の集落が協力して、実行委員会を立ち上げて、実行委員会形式でお祭りを使用ということになり、今回が初めてのお祭りでした。草鞋やふんどしの準備のために、参加者から参加費を取るようにしたのも、今年が初めてのことでした。
 昔から続くお祭りの継続、そして新旧集落がともにやる難しさ、陰で支えた事務局の苦労はいかばかりだったか。
 でも、やってみればこの盛り上がり。2年間やらなかったので、待っていた人もいたとか。
 古いけど、新しいお祭りだったのです。
 その場に立ち会えて、私も集落という見えない力、つながりを少し見させてもらったような気がしました。

 山の神様。お手柔らかに、大いなるお恵みを今年もよろしくお願いします。

(わかな)
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by iwasen_icsc_2005 | 2013-01-26 11:24 | 西和賀町湯之沢 | Comments(0)